職場の悩み
【教育長交渉・組合側交渉団】
学校は子どもたちの成長を保障する教育の場です。
そして同時に、学校は教職員が働く職場でもあります。
現在、学校での長時間過密労働やパワハラ、セクハラなど職場の悩みは尽きません。
また、島根県は東西に長く、離島や中山間地があり、人事異動の悩みもあります。
島根県教組は安心して働き続けられる職場づくり、教職員の要求実現をめざして活動しています。
民主的で働きやすい職場をめざして
教育活動に打ち込むためにも、安心して働き続けられる職場であることが大切です。島根県教組は、多くの人と手をつなぎ要求や権利を実現してきています。
(1)勤務時間の適正化、働き方改革
- 2000年
- 組合で勤務実態調査実施
- 2001年
- 厚生労働省「勤務時間の適正管理通知」の徹底を求め、教育長と交渉
- 2002年
- 勤務実態調査実施向けた回答を引き出す
- 2003年
- 県教委による「退庁時刻調査」等が実施され、県教委に結果公表と対策を求める
- 2004年
- 県教委より10月に義務制学校、11月に県立学校の結果公表と「勤務時間の適正な管理」通知が出る
- 2005年
- 県教委へ周知不徹底の実態を再三示して改善を要求
- 2006年
- 県教委は周知不徹底と具体化の遅れを認め、再通知を出すとともに職場のとりくみを集約
- 2011年
- 県教育庁に「総括衛生委員会」が設置され組合代表が委員として参加
- 2018年
- 冊子『島根県教組の「働き方改革」提言』を発行し、県教委、市町村教委へ申し入れ
- 2019年
- 県教委が「教職員の働き方改革プラン」「部活動の在り方に関する方針」を策定
(2)女性産別退職勧奨の撤廃
教職員はある年齢になると退職を勧奨され、それを断ると報復人事で僻地へ異動させられるという今では信じられない時代がありました。特に、女性教員への差別的退職勧奨がひどく、島根県教組女性部の先輩たちはその完全撤廃を求め、実に20年以上に及ぶ闘いの末、1982年11月に実現しました。
(3)子どもを産み育てる権利の拡充
- 1989年
- 6421筆の署名を集め、産前休暇8週が実現
- 1990年
- 事務職員・栄養職員の育児欠勤制度が実現
- 1992年
- 全職種に育児休業制度が実現、教職員の産・育休前後に各1日の「引継ぎ日」が実現
- 1993年
- 4574筆の署名を集め、小中学校の事務職員・栄養職員の「引継ぎ日」が実現
- 1994年
- 3323筆の署名を集め、妊娠中の体育実技代替が実現
- 1995年
- 介護休暇・介護欠勤が実現
- 2002年
- 子の看護休暇制度導入
- 2008年
- 育児短時間勤務制度が実現
- 2012年
- 不妊治療が私傷病休暇の対象となる
- 2017年
- 育児・介護のための早出遅出勤務制度が実現
公正で民主的な人事のために
島根県の人事異動ルールは、地理的条件や出身教職員偏在などから他県に比べても複雑です。ルールのしくみをよく理解して、人事計画をたてておくことが重要です。
図のように、組合員の場合は、校長を通じて人事希望を提出するルートだけでなく、組合ルートで本人の希望がまっすぐ届いているのかチェックし、申し入れを行うことができます。
教育に臨時はない(臨時教職員の待遇改善)
島根県教組は、採用試験のための「学習交流講座」だけでなく、教臨時教職員のみなさんの声を基に要求実現運動をしています。
(1)臨時教職員の待遇改善
- 1985年
- 赴任手当支給(1998年4月より短期補充講師にも)
- 1986年
- 住宅手当、通勤手当の4月分支給
- 1992年
- 臨時の事務・栄養職員の給与を日給制から月給制に、雇用機期間も5ヶ月から6ヶ月更新に改善
- 1997年
- 4976筆の署名を届け交渉し、給与上限の引上げ実現1級15号→1級17号に
- 2000年
- 文書、口頭での不必要な職名使用(「講師」など)については配慮する指導を確認
- 2003年
- 給与上限の引上げ実現1級17号→1級18号に
- 2004年
- 講師等への賃金カットの立引上げを3%のまま据置かせる(1年間)
- 2016年~2018年
- 3年連続で講師等の給与の上限を4号級引上げ実現
- 2018年
- 講師等の年休次年度への繰り越しが40日まで延長
- 2020年
- 講師等の空白の一日(4月1日)の廃止、給与上限撤廃、退職手当支給
(2)採用試験の改善
- 2002年
- 臨採アンケート307名、臨採署名3661筆を集約し交渉・申し入れを実施
- 2003年
- 採用試験問題等の公開を要求
- 2003年
- 採用試験問題の公開実現、一部非公開に不服申立て
- 2005年
- 採用試験解答の公開実現
- 2016年
- 採用試験の年齢制限撤廃